「カーボンニュートラル」は日本を陥れるEUの罠

すっかりご無沙汰しておりますが、みなさん元気でお過ごしでしょうか?日に日に春らしい気候となり、心も身体も春ランランと行きたいところですが、相も変わらずコロナの影響が至る所に‥ 引続き感染対策をしっかり施し、共々前向きに頑張って参りましょう。

さて、我が自動車業界にとって、とても興味深い記事がネットに掲載されておりましたので、池田所長の文章を引用させて頂きたいと思います。

(池田 信夫:経済学者、アゴラ研究所代表取締役所長)

 気候変動に関するパリ協定から離脱していたアメリカが、バイデン政権でパリ協定に復帰し、4月22日に「気候変動サミット」を開催する。これには菅義偉首相も参加し、日米首脳会談で、温室効果ガスに関する合意が発表される可能性がある。

 バイデン政権のケリー気候変動特使はサミットに向けてEUと協議し、イギリスのジョンソン首相との共同声明で、2050年カーボンニュートラル(CO2排出実質ゼロ)を目標とすることを確認した。先進国がそろって「脱炭素」をめざすのは結構なことだが、それは実現できる目標なのだろうか。

ガソリン車もハイブリッド車も禁止される

 このような状況を憂慮しているのが自動車業界である。3月11日、日本自動車工業会の豊田章男会長(トヨタ自動車社長)は異例の記者会見を行い、「このままでは日本は自動車を輸出できなくなる」と訴えた。

 EU(ヨーロッパ連合)は2030年代にガソリン車やハイブリッド車(HV)を含む内燃機関を全面禁止し、電池駆動の電気自動車(EV)以外は生産・輸入を認めない方針だ。これが実施されると、プリウスのようなHVはEUに輸出できなくなる。

 このように「ハイブリッド車は電気自動車ではない」とするEUの方針は、2010年代から一貫している。その背景には、競争力を失ったヨーロッパの製造業をESG投資(環境関連投資)で復活させようという戦略がある。

 EUは自動車にも厳しいCO2排出規制を行ったが、それをクリアしてハイブリッド車のベストセラー「プリウス」をつくったのはトヨタだった。HVで壊滅したEUのメーカーは、EVで巻き返そうとしている。それを支援して日本のHVを排除するのが、EUの狙いである。

 日本の自動車産業は関連産業を含めて550万人の雇用を創出しているが、輸出ができなくなると、そのうち70~100万人の雇用が失われ、15兆円の貿易黒字がなくなる、と豊田社長は危機感を表明し、政府の対策を求めた。

 かつて自動車生産のグローバル化が進んだとき、人件費の安い国に工場を移転する空洞化が起こったが、これからはCO2排出の少ない国に工場が移転する空洞化が起こるだろう。

「国境炭素税」の脅威

 今年(2021年)6月にも、EUのカーボンプライシング案が出てくる予定だ。これは工業製品に含まれるCO2にマイナスの価格をつけ、域内では排出権取引(EU-ETS)を行うと同時に、輸入品には国境炭素税(関税)をかける制度である。

 その税率はライフサイクル評価(LCA)で決まる。たとえば電気自動車がまったくCO2を出さなくても、電池をつくるとき消費される電力が火力発電でつくられていると、そのCO2排出量に応じて課税される。

 豊田社長は「LCAで考えると、フランスでつくるヤリスのほうが日本でつくるヤリスより環境にいい車になる」と語った。日本の化石燃料比率は、原発が止まったままなので75%だが、フランスでは原子力比率が77%で、火力は5%だからである。

 フォルクスワーゲンはこういう規制を見越して、スウェーデンに電池工場を建てている。スウェーデンの電源の40%は水力、40%が原子力で、火力は1%だから、LCA規制が実施されても、炭素税は大幅に軽減される。

 このような国境措置にはWTO(世界貿易機関)が反対しているが、国境炭素税はWTOで各国が協調する必要がない。EUが課税すると、日本も同じ税率で課税しないと不利になるから、世界全体で関税引き上げ競争が起こるだろう。

 国境炭素税を避ける合理的な方法は、輸出国で炭素税をかけることだ。たとえばEU域内でプリウスに10%の炭素税をかけるとすると、日本国内で10%課税すれば、国境炭素税(域内の税との差額)はかからない。同じ税なら外国に課税されるより国内で課税するほうがいいので、EUが国境炭素税をかけると、世界中が巻き込まれるのだ。

 アメリカはパリ協定から離脱していたのでEUの枠組と無関係だったが、バイデン政権はパリ協定に復帰し、民主党内にはCO2削減に巨額の投資を行うグリーン・ニューディールを推進する議員が多い(ハリス副大統領を含む)。

 ただアメリカが国境炭素税に合意するかどうかは不透明だ。もし炭素税が実現すると、今やアメリカの主要な輸出品となった石油に課税され、石油資本が大きなダメージをこうむるからだ。

外交は他の手段による戦争の継続である

 問題は自動車だけではない。日本製鉄は今後5年間で2兆4000億円の設備投資で海外生産を増強する計画を発表した。同時に国内では高炉の休止を加速し、国内外の生産比率が逆転するという。

 国内に残る工場は電炉にして「カーボンニュートラル電力」に転換する予定だが、これには「カーボンフリー電力」が必要だ。カーボンニュートラル製鉄には5000億円の技術開発費がかかるが、2050年の製鉄コストは2倍以上になるという。

 それでもCO2が出ることは避けられないが、これはCCS(炭素貯留技術)で地中に埋める。そのコストは膨大で、立地できる見通しも立たない。このようにカーボンニュートラル投資はコストを倍増する投資であり、補助金なしでは実現できない。

 その補助金は、本当に2050年にカーボンニュートラルを実現しようとすれば、毎年100兆円以上かかる。これをすべて炭素税でまかなうとすると、消費税40%以上である。カーボンニュートラルは、日本経済に致命的なダメージをもたらすのだ。

 コストを増やさないで脱炭素を実現する方法は原子力である。今ある原発を延命すれば、2030年にCO2マイナス26%というパリ協定の約束は実現できるが、2050年カーボンニュートラルを実現するには原発の新増設が必要だ。しかし菅政権にはその気がないので、EUとアメリカが国境炭素税で合意すると、製造業の空洞化が起こるだろう。

 こういう話は「陰謀論だ」と批判されるかもしれないが、EUがこういう罠を仕掛けるのは今回が初めてではない。2015年の当コラムでも指摘したように、1997年の京都議定書で1990年を基準年にしたのも、EUが容易に達成できる目標を設定して日本を陥れる罠だった。

 議長国だった日本は「地球を守ろう」という美辞麗句に乗せられ、マイナス6%という過大な削減枠を飲んでしまった。結果的にはEUはマイナス15%と目標(マイナス7%)を超過達成したが、日本はプラス10%になり、排出枠を中国とロシアから数千億円で買うはめになった。

 4月の日米首脳会談で菅首相が2050年カーボンニュートラルを約束すると、莫大な国民負担が発生し、製造業は日本から出て行くが、原発の新増設なしでは実現不可能なので、結果的には何兆円もの排出枠を買うことになるだろう。それによって莫大な国民負担が発生するが、地球環境は何も改善しない。

 近世以降、500年にわたって血なまぐさい戦争をくり返してきたヨーロッパ諸国にとって、このような外交的策略で他国を陥れることは常套手段であり、小泉進次郎環境相のようなナイーブな政治家は手玉に取られてしまう。クラウゼヴィッツの有名な言葉を逆転すると、外交は他の手段による戦争の継続 なのである。

今年一年、ありがとうございました

みなさん、いかがお過ごしでしょうか?今年は新型コロナ感染症の影響から、何から何までが異例尽くしの年となりました。日本のみならず、世界中の人々が未曾有の危機に遭遇し、多くの尊い命も失ってしまいました。そしてその勢いは今尚衰えを知りません。ワクチンは果たして暗く長いトンネルから抜け出る道標、そして光明となるのでしょうか?

今年の漢字にも選ばれた「密」。 新型コロナウイルスの流行により、「3 密」を避ける生活様式が定着しました。ビジネスにおいては在宅ワークやリモート会議等が定着し、一気にデジタル化が進んだ面もありました。また、いつでもどこでもマスクを付けるようになり、みなさん風邪も引かなくなりました。かくいうわたくしも今年は風邪を引いておりません。

日々大変な状況の中で、自分への感染の恐れや、そうなってしまった際のご自分の家族や大切な人たちへの感染の恐れ、そして誹謗中傷をも恐れず、働いてくださっている医療従事者の皆さんには心から感謝申し上げたいと思います。そのためにもこの年末年始は外出を控え、出来る限り感染を防ぎ、医療従事者のみなさんの負担を軽減しなければいけません。自分の身を守ることは大切な人の身も守ることに繋がります。

コロナ禍により甚大な影響を受けている業界の方、毎日を懸命に生きておられる方々へ、軽くものを言うなよ!って怒られてしまうかもしれませんが、生きてりゃ何とかなるはずです。もう少しの辛抱だと思います。希望を持ち続け、この見えないウィルスと戦い、また平穏な日々が戻って来る事を祈って行きましょう。

身体や距離は離れていても、心の中は常に密で温かな心遣いや思いやりをもって、世の 中が平和であることを願うばかりです。2020年も大変お世話になりました。2021年も引き続きご指導ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

「失敗の本質」を読んで

みなさんいかがお過ごしでしょうか?コロナは落ち着くどころか第3波がやってきてしまいました。引続き感染対策をしっかり行い、共々前向きに取り組んで行きましょう。

先日、「失敗の本質」鈴木博毅さん著を読ませて頂きました。とても参考になりましたので、ぜひみなさんも読んでみて下さい。ここに簡単ではありますが、感想を述べさせて頂きます。

戦略とは?いかに「目標達成につながる勝利」を選ぶかを考える事。 日本人は戦略と戦術を混同しやすいが、戦術で勝利しても、最終的な勝利には結びつかない。 戦略とは追いかける指標の事である 、勝利につながる「指標」をいかに選ぶかが戦略である。

性能面や価格で一時的に勝利しても、より有利な指標が現れれば最終的な勝利にはつながらない。 体験的学習で一時的に勝利しても、成功要因を把握出来ないと、長期的には必ず敗北する。指標を理解していない勝利は継続できない。

マイクロソフトが世界制覇出来た戦略とは

① ソフトの互換性 ➁ ネットワーク効果 

従来の指標を覆す新指標で圧倒的勝利を得る事が出来た。 日本企業は 製品単体の性能、価格、機能、つまり古い指標を追い続け、新たな指標が出現して敗北した。 体験的学習や偶然による指標発見は、いずれ新しい指標(戦略)に敗れてしまう。

勝利体験の再現をするだけではなく、さらに有効な指標を見つける事が大切。競合と同じ指標を追いかけても、いずれ敗北する。

「ゲームのルールを変えた者だけが勝つ」

零戦対策に苦戦した米軍。ミサイルが直接零戦に当たらなくても撃墜出来る兵器をつくった 。操縦技能が低いパイロットでも、生き残れる飛行機の開発と戦術の考案 ・命中精度を極限まで追求しなくても撃墜できる砲弾の開発をした 。夜間視力が足りなくても、敵を捕らえられるレーダーの開発をした。

日本軍 → 練磨・改善により達人を生み出す

米軍 → 既存の戦力を無力化する新モデルを生み出す

日本は一つのアイデアを洗練させていく文化。しかし、閉塞感を打破するためには、ゲームのルールを変えるような、劇的な変化を起こす必要がある。 確かに多くのイノベーションを起こした企業は日本で生まれたのではなく、米国から生まれている。例GAFAと呼ばれている米国企業 ( Google,Apple,Facebook,Amazon )

創造的破壊とは → これまでの戦い方を無効にすること。

アップル → 携帯音楽プレーヤー(すでに単体技術としては他社から出ていた)        

i pod ☓ i tunes ネットワーク化してプラットフォームに

既存の枠組みを超えて「達人の努力を無効にする」革新型の組織は、「人」「技術」「技術の運用」の3つの創造的破壊により、ゲームのルールを根底から変えてしまう。

イノベーションとは、支配的な指標を差し替えられる「新しい指標」で戦う事。

同じ指標を追いかけるだけではいつか敗北してしまう。

家電の「単純な高性能・高価格」は、すでに世界市場の有効指標ではなくなった。

わたしが「知らない」という理由だけで、現場にある能力を軽視してはいけない。優れた点を現場に見つけたら自主性・独立性を尊重し、最大・最高の成果を挙げさせる。 米軍は作成立案をする中央の作戦部員が、現場感覚と最前線の緊張感を常に失うことなく侵攻に邁進出来た。現場の体験、情勢を確実に中央にフィードバックし、目標達成の精度と速度をさらに高めて行く仕組みを作る事が重要である。

愚かなリーダーは「自分が認識できる限界」を、組織の限界にしてしまう。逆に卓越したリーダーは、組織が全体が持っている可能性を無限に引き出し活用する。

どうでしょう、何となく伝わったでしょうか?より具体的に知りたくなった方はぜひ読んでみて下さい、勉強になりますよ!実行できるかどうかは別として(;´・ω・)さぁ、今年も残すところ、あと僅かとなりました。素晴らしい2021年に繋がるよう、共々がんばって行きましょうね!

正しく恐れろ

みなさんいかがお過ごしでしょうか?すっかりご無沙汰してしまいましたが、元気いっぱいで社員共々がんばっております! (^o^)/

さて、今朝の日刊工業新聞の記事で、「的」を得た記事が掲載されておりましたので、みなさんと共有したいと思い本日書かせて頂きました。

正しく恐れろ

「新型コロナは正しく恐れろと言うのが半年たった状況」 と、話すのは大阪大学大学院医学系研究科寄付講座教授の森下竜一さん。新型コロナウイルスのワクチン開発を手掛ける。

対処法が分かってきた事で、「死亡率は初期の3分の1に減った」。「感染対策と経済活動を両立する上で社会的距離やマスクの着用など生活様式が大事」だ、と指摘。

「感染収束まではあと1年位がめど」。「ただ生活様式は完全には元へ戻らない」。 「地域ブロック経済の中で勝ち残るところがアフターコロナを生きる」。と、見据えている。

いかがでしょうか?コロナ感染症についての起承転結が言葉少ないですがしっかりと書かれております。また、未来の予測も書いてくれている事で、我々は一定の安心感と希望を抱くことが出来ました。

最後にアフター/ウィズコロナで勝ち残るための「ヒント」も書かれております。みなさんもぜひ参考にして頂ければと思います。あと1年も待つの~(-_-;)では、現状を嘆くだけで何も変わりません。あと1年だけ待てばいいんだね?1年なんてすぐじゃん♫と、希望を捨てず、明るい未来は必ず訪れることを信じ、共々頑張って参りましょう~!(^^♪

コストをまかなう方法を考える

みなさんいかがお過ごしでしょうか?コロナ感染症の状況が思った以上に芳しくなく、大都市では更なる感染の拡がりが続いております。 岩手県内でも新規感染者が確認され、一方では偏見や差別、誹謗中傷も散見されるようになってきました。

エコアールが所在する栃木県 足利市内でも感染者はまだ1人という事で、これはある意味岩手県の事例に似通ったところがあると思います。罹らない事が何より大切ですが、もうこのような状況では、いつ誰が罹ってしまってもおかしくない状況となってきました。引続き 大人としての行動とモラルが求められていますね。引続き十分健康管理をして参りましょう。

さて、コロナ禍による経済への影響は、観光、飲食、宿泊業を始め、多くの業種業態へ拡大しつつあります。仕事量の減少から、多くの企業が休業せざるを得ない状況となっており、週休三日、四日と雇用の調整をしつつ、何とかリストラすることなく、企業の存続をしているのが実情です。

その土台を支えているのは雇用調整助成金制度です。しかし、現状では、この制度も9月末をもって終了となる見込みです。公明党や野党からは、この制度が九月で終了してしまった場合の日本における経済へのダメージは甚大なものになるとして、来年3月末まで延長するよう、政府にお願いをしているそうです。

いずれにしましても、油断大敵、引続き情勢注視が必要となってます。そして、このような状況下にて、中々売上げアップが見込めない今、こんな事を考えてみるのもいいと思います。

足利市にある織姫神社

「コストをまかなう方法を考える」

1.顧客に快く上乗せ料金を支払ってもらう 例:新幹線のグリーン席、ベンツなどの高級車

2.コスト削減がサービス向上につながるようにする 例:ETC,ATM

3.サービスの向上がコスト削減につながるようにする 例:宅配便の時間指定サービス

4.顧客に仕事をしてもらう 例:ガソリンスタンドのセルフサービス、空港のチェックインカウンター

どうでしょうか? 自社、自分の仕事に置き換えた場合、何かヒントはありませんか? ピン!ときた方、即実践ですね。さぁ、梅雨も明け、夏本番の季節となってきました。ビアガーデンでキンキンに冷えた生ビールをパーッと飲んで、キャバクラで大いにはしゃいで行きましょう!(妄想オンリー(笑)

考えてみる

みなさんいかがお過ごしでしょうか?ご無沙汰してしまいましたが、 長い自粛要請生活が解除され、ほっとしていたのも束の間、またまたコロナ騒ぎが再燃して参りました。一体いつになったら元の生活に戻れるのだろうかと誰もが同様の思いを抱えていると思います。しかし、みなさんもすでにお気付きの通り、コロナウイルスとの付き合いは長くなりそうです。引続き対策を講じ、自分自身や大切な人たちの安全と命を守って参りましょう。

出張も外出も激減した今年、色々なことを考える機会が増えたと思います。ワタクシも色々なことを考えています。ただ考えているだけでは何も変わらないのですが、考えた事を少しずつ具現化して行く事で、自分たちが置かれている「風景」も変わってくるかもしれません。

例えばですが、自社/自分の強みは何かを考えてみる事にします。 自社/自分がなぜここまで事業/生活を続けて来られたのか、ただ単に運が良かったのか、時代が良かったのか、業種業態が良かったのか、それだけでは経営/生活は続かないはずです。 自社/自分がこれまで成し得た要因を考えて整理して、自社/自分のコア技術/得意なもの/長所やサービスは何かを知ること。そして社員のみなさんと/大切な人と共有して、次に繋げて行く取組みに落としていくことが大切だと思います。

コロナ感染症の拡大を受け、時代が大転換期に突入している現在、その自社/自分の強みをさらに強化し取り組んで行く事が重要であると考えます。 売上げがこれ以上望めない、仕入れも下げる事が困難だ。利益なんて到底出ない‥ ではどうしたら良いのか。 それはコストを下げる仕組みを考えるしかありません。

エコアールの例を出しますと、現在、例えば1台の車を解体処理するために、1万円のコストが掛かっているとします。これを半分にするために何をどうしたら良いのかを真剣に考え具現化していくことです。 大量生産、大量消費、大量廃棄。アフターコロナではこのような米国型経済モデルは完全に終焉を迎え、下り坂経済の中においても、きちんとした利益を確保して行けるビジネスモデルが求められます。

今まで何とかなったから、これからも何とかなるでしょ!みたいなノリの惰性で、ものごとを進めて行っては企業の未来は暗いと思います。 仕組みを考え実現化して行くことが重要です。コストを下げて売上げを維持、出来ればUPさせる方法を考える事です。

例えばコストを下げてサービスを向上させることなど本当に出来るのでしょうか? はい、出来るはずです。 技術は日々進化しています。退化して行く事はありえません。デジタルの世界はさらに加速度的に進化して行く事でしょう。であるのであれば、自社/自分はどうでしょうか?

我々の業界は中古パーツや中古タイヤ、中古車両や中古トラック等を国内外の需要家のみなさまに販売して商売をしております。 今や、中古品を買うことは当たり前の時代になりました。では、中古品を購入する人たちはおカネがない人たちが購入するのでしょうか?そうではありませんね。賢い選択をする人たちが中古品を購入する時代となりました。

ここで事例を紹介しましょう。

新品より価値がある中古タイヤとは?                                                                         例 新品10分山 10,000円/本                                                                                中古8分山   3,000円/本 

本来なら20%減っている訳だから、2割引きの8,000円で販売しても良いはずですね。しかし、価格は半値以下です。ここの差が「価値」であり、「賢い人」たちの心をくすぐるのではないでしょうか? もはやおカネがない人が買うという認識は古いのです。賢い人たちが買う中古部品、用品をどのようにさらに世間に広めて行くのか、需要喚起していくのか、訴追して行くのか、我々の手腕が問われるところです。

ダメージ加工の新品のジーンズが今は主流となりました。新品なのに古く見えるように加工して売ります。ここに現在の潮流があるのではないでしょうか? こうなった時代背景、ジーンズメーカーがつくった仕掛けとストーリーを考えてみるのもおもしろいですね。

お客様の喜び➡新たなつながり➡拡がり➡好循環。 好循環の仕組みの初歩、それは何といっても口コミです。 喜びとは感動(想定以上のサービス提供等)の提供です。

コロナ感染症は本当に厄介です。 なにせ移動するな、人に会うなですから・・・ いずれにしましても、アフターコロナを見据えながら、色々な視点や視座でモノゴトを考え、少しずつで良いから出来る事を実践して行きましょう。 新生活様式を取り入れて感染症対策をし、特効薬が出来る日を楽しみに待って、共々取組んで参りましょう!

最悪を想定し、最高を目指し、そして最善を尽くそう!

みなさんいかがお過ごしでしょうか? 世界中の人々の生活を一変させてしまった新型コロナウイルス感染症の蔓延。まさかここまで事態が悪化するなんて、誰も想定していなかったことでしょう。

全く先が読めない世の中になってしまいました。超楽観的な視野に立っても、全世界でこのコロナウイルス問題が落ち着くには、最低3年から5年は掛かると言われているそうです。何といってもターニングポイントはワクチン開発であり、治療薬の開発です。

自粛自粛では人々の生活が立ち行かなくなることは、政治家も専門家の方々も重々承知しているはずです。何十兆、何百兆円の経済対策を打ち出しても、焼け石に水状態であり、経済活動がもとに戻らない限り、この負のスパイラルからは逃げ出せないということもみんな知っているのです。

しかし現状は、自粛とステイホームが唯一の特効薬となり、感染拡大を防ぐ唯一最良と思われる手法だから、経済活動よりも先ず人命を最優先しての処置という事を我々は理解して、指示に従っていくしかないと思います。そして何より自分や自分の家族の命を削りながらも医療に従事してくれている方々に、心からの感謝と深い尊敬の念をもたなければならないと思います。

このような、ある意味新たな時代の幕開けを、そろそろ我々は真正面から受け入れなければいけなくなってきたようです。ある学者さんが言っておりました。実は世の中の8割は不要な「モノ」や「コト」で成り立っている。そして、コロナはこれらの不要な「モノ」や「コト」を全てさらっていってしまったと。。。

実際、確かに考えてみるとそうかも知れません。ブランド品、高級車、外食、旅行、ありとあらゆるエンターテインメント、そして銀座の2号さん。おっとこれは話がそれましたが、確かにこれらがなくても生活して行けるし、必要最低限のお金があれば生きていけます。そして今、これらの業界の方々の生活が、窮地に追い込まれている事も事実であります。

Blue Little Guy Characters Vector Art Illustration. Scientist (doctor, biochemist) holding a big syringe, concept about a vaccine for new virus and coronavirus.

でも、ちょっと待てよ。この8割の不要なモノやコトで世の中って回ってるんだよね?経済って動いてるんだよね?そして何より働きがいとか、生きがいとか、楽しみとか、ここにおカネを使うことで満たされて行くんだよね?お坊さんみたいな高尚な人って少ないと思います。 コロナは我々人類の生活スタイルを縄文時代までタイムスリップさせたいのでしょうか?

どんな時代になったとしても、新たな価値観を創造し、そこにビジネスチャンスを見出して行く。今までの当たり前が当たり前じゃない時代へと変化しています。新たなイノベーションやビジネスが世界中で起こってくるでしょう。絶対強者だった名だたる企業が潰れ、名もない弱小企業が突如として冠を取る栄枯盛衰の時代に突入するのでしょうか?

世の中に必要とされる企業へと変化すること。まさに今、この大ピンチを大チャンスに変えることはできるのか。上下左右360度見渡してみて、新しく困難で窮屈な時代を受入れ、それさえも楽しめるようなことを考えていくこと。最悪を想定し、最高を目指し、そして最善を尽くして行こう!

新しい門出を迎えて

今日は4月1日、新しい門出を迎えた新入社員の堀江くん、数ある会社の中からエコアールを選んで入社してくれてありがとう。また途中入社で現在活躍してくれている多くの社員のみなさん、入社してくれてありがとうございます。

会社の歴史上、このような形でみなさんにお祝いを伝えることは極めて異例ですが、新型コロナウイルス感染症という大きな困難が目の前に立ちはだかり、対策の一環としてこのような形を取らせてもらいましたので、ご了承願えればと思います。

見えないウイルスが猛威をふるい、不安も抱えている事と思います。ただ、これから社会人として長い道程を歩んで行く中、このような不安や困難は必ずと言っていいほどやってきます。

バブル崩壊、アジア通貨危機、リーマンショック、東日本大震災、そしてまだ記憶に新しい台風19号、SARS、エボラ出血熱、書き出したらキリがありません。 しかし、乗り越えられない壁はないのです。

壁を乗り越える事が出来なければ壁を壊してもいい。壁の下を掘ってもいい。壁にハシゴを掛けて乗り越えてもいいんです。みんなと協力して、知恵を出し合い、創意と工夫で対応していくのです。一人で出来る事は限られていますが、組織で出来る事はとても多く、そして大きなことにも挑戦できます。

今はまだ、今日を生きて今日の仕事をなんとかやり繰りすることで精一杯かもしれません。しかし、それでいいのです。今日を精一杯生きて全力で楽しんで下さい。目の前の課題から逃げず、わからないことは先輩に何でも聞いて、わからないことをわからないままにしないで下さい。汗かいてべそかいて恥かいて、そして涙を流した分、必ず成長して行けます。

今日を全力で生きること。その積み重ねが輝かしい未来に繋がって行きます。いずれみなさんも新人からベテランになっていきます。今しかイメージ出来ないかも知れませんが、輝かしい未来を少しずつでいいので、自分の中でイメージして行きましょう。

みなさんには夢があると思います。夢は漠然としていますが、その夢に時間軸をつけてみる。するとそれは目標に変わります。目標があると仕事も人生ももっともっと楽しくなります。

先が見えにくい今ですが、課題は必ず克服できます。自分を信じて、仲間を信じて前進して行きましょう。最後に私が好きな言葉を添えて、終わりにします。「念ずれば花開く」

違った観点からのコロナウイルス

みなさんいかがお過ごしでしょうか?ニュースや新聞では連日コロナ関連のニュースで持ち切りです。中でも先日報道された、志村けんさんの突然の他界は、驚きと衝撃、そして深い悲しみとコロナウイルスの底知れぬ怖さを、我々に突き付けた気がします。子供の頃から慣れ親しんだ、お笑い界の巨匠の死。心よりお悔やみ申し上げます。

さて、業界ニュースを読んでいたら、コロナウイルスがもたらしている違った側面の記事を読みました。みなさんと共有したいなと思いまして、ここに転記致しましたので、よろしかったら一読下さい。

 出口が見えない新型コロナウィルス問題ですが、環境問題に関わっている方には若干の希望につながるお話もあるようなので、今日はそのあたりの話題について。  

災害などの場合でも伝えられることがありますが、衛星写真の解析によると中国で発生している二酸化窒素の量が、このところ目に見えて減っているのだそうです。むろんこれは自動車が走らず、工場が動いていないことによるもので、同様にCO2の排出量も低下しているものと思われます。  

そしておそらくこの効果は全世界的に発生しているはずなのですが、いつまで続くかにもよるものの、もしかすると気候変動に関わるモデルに影響を及ぼす程度の変化がもたらされてしまうのかもしれません。経済活動の停滞と言う大きな代償を支払う変化ではありますが、物事は一から十まで悪いことばかりではないという格言に沿ったものの見方としては、ある程度うなずけるところもあるように思います。  

興味深い影響があると言われているのが航空運輸業界です。コロナウィルス騒ぎが起きる前の事ですが、世界の航空会社は2019年と2020年の実績値平均を目安としてCO2排出削減を行うことに合意していたのだそうです。予想していなかった事態によるものとはいえ、2020年の実績値は大きく落ち込むことが確実視されており、もしその数値が有効になるとすると、2021年以降の航空運輸業界はとても大きな排出削減義務を負うことになってしまいます。特殊事情ということで合意の見直しが図られる可能性が高いようですが、ウィルスの影響はこんなところにも及んでいる、と言う事例です。  

環境問題とはいささか距離がありますが、大きな変化が生じているのは「働き方」だと思います。この騒ぎでテレビ会議の有効性が一気に認識され、関連するサービスを提供する会社はどこも大きく需要を伸ばしているようです。集音マイクやマイク付きヘッドセットなどテレワーク関連の商材もそうですし、グループウェアやセキュリティ関連の会社はどこも好業績を記録するのではないでしょうか。しかしそうすると、せっかく働き方改革で早く帰宅できるようになったのに結局「家で仕事」という縛りが復活する可能性も否定できないため、ちょっと注意が必要ですね。  

話を環境に戻すと、注目されるのが経済の不振を打開するための財政政策です。日本のみならず世界各国で財政を動員した公共投資案件が数多く実施されるものと思います。代表的なところではインフラ、電力、都市開発などですが、これまでのような化石燃料依存型のものも提案されると思いますが、新たな財政出動を伴う場合には「ESG投資」の縛りを受けたものになる可能性もあるわけです。  

つまり発電所なら火力発電ではなく太陽光などの再生可能エネルギーとなり、ビルを建てるならネットゼロエネルギーの認証を取る、都市開発であればコンパクトシティ化を進めるなど、時代にあった対応が提案される可能性も高いということです。ポイントはその効果がどこまで波及するか?ということであって、先進国だけが頑張っても限界があるわけです。むしろ途上国で、環境配慮型の投資が行われるようだとだいぶ様子も変わってくると思われます。  

このような政策の方向性を議論されるはずだったのが今年後半に予定されていたCOP26ですが、すでに延期の方向で関係者間の調整が始まっているそうです。本会議もさることながら、これに先立つ事務レベルでの準備会合でさまざまな課題が話し合われるため、注目されるのはむしろそちらかもしれません。テレビ会議も駆使していただいて、ぜひ遅滞ない積極的な議論を期待したいですね。

(The Economist 3月26日号 ’The epidemic provides a chance to do good by the climate’ 参照) ***西田 純(環境戦略コンサルタント)  国連工業開発機関(UNIDO)に16年勤務の後、2008年にコンサルタントとして独立。サーキュラーエコノミーをテーマに企業の事例を研究している ***