士魂商才

みなさんいかがお過ごしでしょうか? あっという間に7月に突入です。ビールが美味しい季節になってきましたね! でも世の中のおじさんたち、痛風とメタボには気を付けて行きましょう!

さて、今回はちょっとマジメなブログに仕立ててみました。少し長いですが参考になると思いますので、ぜひ読んでみて下さい。

~ 東京・日本橋に近代的デパートが誕生した時 ~

明治中期、近代化が進むご時世ながら、商業は江戸期以来のままで、老舗の三井呉服店でさえ経営悪化に苦しんでいました。その再建を一人のサムライ魂を持つ男が任されます。士族出身の銀行員・その名は 日比翁助(ひび おおすけ 1860-1931)。日比は呉服店の再建にとどまらず、欧米に誕生していた「デパート」に再生することを決意。改革に乗り出します。

日比が拠り所としたのは「“利”より”義”を重んずる武士の魂」で「才知ある商売」を行う「士魂商才」の思想でした。日比はまず、商業倫理が衰退した業界に、「義」という武士的倫理観を持ち込み、客のための商売、という商道徳の再構築をはかります。

さらに西洋の一流の百貨を庶民に啓蒙することを目指して、呉服店をデパートに転換。そこで赤字覚悟で博覧会や美術展などの文化事業を積極的に実施しました。日比は商いを通じ国家・社会に貢献するという、「公」の精神を体現しようとしていたのです。

この日比の方針は、守旧派の抵抗や批判を受けながらも、日露戦争後の産業発展に伴い急増した大都市の中・上流層のニーズと合致し、改革開始から十年後の「近代的デパートの開店」により結実します。

「士魂商才」とは、もともとの言葉は「和魂洋才」という四字熟語で、武士の魂と商人の才気を兼ね備え、世の中を正しく見つめ、常に貢献を忘れない、ひたむきな精神をもった産業人としての心を説いています。

■「士魂商才」について

主に明治から大正にかけこの「士魂商才」論は脚光を浴び、日本の近代化に「士魂商才」の考えが必要と唱えた人に、思想界では福沢諭吉、実業界には渋沢栄一がいるといわれています。

福沢諭吉は著書『旧藩情』の中で「封建の残夢を却掃し恰(あたか)も商工の働を取て士族の精神に配合し、心身共に独立して日本国中文明の魁たらんこと」と主張しています。この「商工の働を取て士族の精神に配合する」ということが、いわゆる「士魂商才」論とされています。日比は福沢に学びこの「士魂商才」の教えを受け、商業界で実践に移したのです。

この「士魂商才」の「士魂」については「武士の精神」ということで広義に「武士道的な精神」と認知されている面もありますが、福沢は「士魂」を「利より義を重んずる精神」であり「私より公を重んずる精神」と考えたといわれています。

どうでしょうか? 失われつつあるビジネスの根本理念がここにあると思いませんか? さぁ、今週もハリキッテ行きましょう~\(^o^)/ 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です